今週の1曲(5)~ワルトトイフェル:ワルツ「スケートをする人々」

今週はソチ・オリンピックが始まりました。そして、冬季オリンピックの人気競技といえばスキー&スケートですが、半ばこじつけで(笑)今さら改めてよく知られているこの曲をご紹介するのは気恥ずかしいのですが、セミ・クラシック定番のワルトトイフェル『スケートをする人々(スケーターズ・ワルツ)』作品183です。

エミール・ワルトトイフェエル(1837~1915)はストラスブールに生まれパリで活躍し、ワルツやポルカといったダンス音楽を中心に残しました。「スケートをする人々」の183番という作品番号が示すようにそれなりの数の作品を書いたようですが結果、現在まで知られているのは1882年に作曲されたこの曲の他にはワルツ「女学生」位です。というかその2曲のみといえ、私もそれ以外の作品は耳にしたことがありません。
しかしこの曲は昔はオーケストラ小品集といったようなレコードに録音されていたようで古くはトスカニーニそしてカラヤン、この手の作品集をたくさん残したオーマンディのものなどがあります。でも、ステレオの技術向上やデジタル・CD時代が到来するとブルックナーやマーラーのシンフォニーなどの大曲に駆逐され忘れ去られていきました。

曲は優美にして流麗で「スケートをする人々」というよりも白いヴェールをまとった女性が優雅に舞っている画が浮かびます。ドラマティックな展開するわけではなく約8分弱に渡り同じようなメロディーが繰り返され脳のヒダが「ベタッー」としてくる感じで、大曲もいいですが時々こういった曲をきいて耳をリフレッシュするのも面白いです。


《演奏ディスク》
やっぱり昔からきいているカラヤンとフィルハーモニア管弦楽団のものが無難でいいのでは?
彼の特徴である流麗なレガートがまさに”ベタッー”としている所なんかウマくハマっていているように思います。

*オペラ作曲家ジャコモ・マイヤベーアにもバレエ「スケートをする人々」という曲があるのですが(20年位前に確かジャン・マルティノン指揮イスラエル・フィルのCDを見かけたのですが購入し損なって廃盤になっているようです。きいた事もなければ曲の出典も分かりません。知っている方は教えて下さい。

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