わくわくキッズコンサート感想記~inザ・ハーモニーホール

先日、息子を児童センターに迎えに行った時に「わくわくキッズコンサート(こころにホットコンサート)」なるヴァイオリンとピアノのデュオ・コンサートのチラシを見かけどんなものか出掛けました(入場無料ということもあったので)

於:2015年5月5日(火曜日)10:00~松本市音楽文化ホール(ザ・ハーモニーホール)

第2回とあり、前年のこの時期にも開催したそうで、他にも病院や介護施設、児童施設などあちこちで開催しているみたいで、会場でもらったチラシを見たら第1718回!となっていました。



演奏者はヴァイオリンは牛山正博さん。地元アマチュア・オーケストラの代表を務め、音楽教室を持ち教育活動もされているので以前から知ってはいましたが、ソリストとしてきくのは初めてでした。
ピアノは野田あゆ子さん。私の実家の隣村に「野田ピアノ教室」というのがあると思ったら、そこの先生でした。ヴァイオリンも弾かれるそうで、その師匠が牛山さんになるので師弟共演とでもいうものでした。

プログラムはクラシックから唱歌、ディズニーやジブリの音楽と幅広く薄く気軽に、普段は決してクラシック音楽のコンサートに行かない様な人を主に対象にしたようなものだったので、乳幼児からその親、そして牛山さんの友人・知人?教え子も来ていたのではないでしょうか?

演奏については・・・こういったコンサートなので置いておいて、主に感想について書きたいと思います。
ヴィヴァルディの協奏曲集「四季」~「春」の第1楽章が弾かれたのですが、今ではオリジナル楽器の個性的な奏者、ファビオ・ビオンディやエンリコ・オノフリまたジュリアーノ・カルミニョーラなどをきいたしまった耳には(と言ってもここ何年もこの作品はご無沙汰していますが。。。)箱庭的自然風景のようにきこえて、「四季」をイ・ムジチ合奏団とともに大ヒットさせたカール・ミュンヒンガーの指揮のもとバルヒェットがソロを弾いていた演奏が頭の中を過りました。
ベートーヴェンの「スプリング・ソナタ」からの第1楽章もキチン、キチンと今日は少なくなりましたが、デパートの贈答用包装紙に包まれたお中元(お歳暮でもいいケド・・・)を頂いた感覚―良く言うと律儀、でも時代とのギャップを受けるものでした。
そういった意味では一番違和感なくきけたのが「おぼろ月」滝廉太郎の「花」でした。日本の歌で「椰子の実」と並び私の大好きな曲。
ヴァイオリンの中音域をよく響かせるアレンジで抒情感たっぷり歌い込んでいました。牛山先生にはこういった日本の抒情歌とか童謡、歌曲ばっかり集めてリサイタルをやってお金を取ってもいいのでは?と思いますが如何でしょうか?
曲と曲の間に短いトークを交えて(牛山先生の活動紹介・・・っていうか宣伝!?)の正味60分弱、程よい量だったのではないでしょうか。
音楽活動のためのボランティアとは言え大変なご苦労もあると思いますが、教え子を増やすためにも頑張って下さい。

ききに来ている子供は息子と比べかなり年齢層が低くガヤガヤしていましたが、我が息子は珍しく集中してお行儀よくきいていてびっくりしました!たぶん後で私のガミガミ言われる小言が嫌でそうした「フリ」をしたいたのでしょうが・・・(笑)

終わった後に感想を聞くとベートーヴェンの「スプリング・ソナタ」が気に入ったらしく、中でも展開部で出てくる3連音の所がイイみたいで帰りにディスク・ショップに寄りクレーメル&アルゲリッチ、シュナイダーハン&ゼーマン、ズッカーマン&バレンボイムやパールマンなどのの中からご店主曰く「柔らかくて、明るい音色がこのソナタには合っている」と言って薦めてくれたズッカーマン&バレンボイム盤を息子が選んだのでプレゼントしました。同時に自分用にもちゃっかり購入したのはブルックナーの交響曲第9番・第8番(ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団 ソニー=BMG)です。

帰宅するなり私のオーディオの前で熱心にきいていました。ただ、このディスク、「スプリング・ソナタ」の前に「クロイツェル・ソナタ」がカップリングされていて、まだ装置の操作方法を詳しく知らない彼はいつ「スプリング・ソナタ」が始まるのか待ちながらきいています。
その後ろ姿を見て「自分はスッペの喜歌劇『軽騎兵』序曲がクラシック音楽のスタートだったけど、君は『スプリング・ソナタ』からなのか!それも展開部のあのモチーフに注目するとは!!お主、なかなか出来るな・・・」と頼もしくもあり、音楽をそうやって新鮮にきける耳をまだ持っていることに少し羨望の入り混じった心境でもあります。

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